南アルプス…月の輝きも段違い。
そんなわけで、午前3時半…私は山小屋を出発する。
この日の日の出は5時…間ノ岳までコースタイム1時間半。ちょうど、日の出に間に合う計算だ
昨日の足は大丈夫なのか?と、言われれば、結構回復したようだ。
多分、今日間ノ岳見て、下山するくらいは持ちそう
そして、我ながら高山病に関しては結構耐性が強いようで…
間ノ岳…
一般人には、意外と知名度が低い山ではあるが、標高は北岳に次いで日本3位。かの奥穂高岳と同等の高さである。もちろん堂々の100名山。場所は北岳のすぐとなり。
北岳まで来たからには、一緒に登頂しない手は無い。
昨日のダメージが残る登山ではあるが、勝算はあった
↑何の勝算だよ
一番でかいのは、間ノ岳とピストンするわけなので、今日は不要な荷物は山小屋で預かってくれてると言う事だ(ただ、置いておけるだけなんですが)
ってわけで、軽い荷物のおかげで、サクサクと歩みを間ノ岳頂上へと進める。
夜行登山も立山でやったおかげで、随分慣れた。
まあ、森の中歩くとかは、まだやる気無いけど。稜線ならね。
っていうか、案の定、立山縦走の時とは段違いの険しさではある。たまにバランスを崩しそうになりながら、
なんたって、日本第3位の高峰だもん。
そして……上の写真の通り、次第に明るくなってくる。この色には本当に見覚えがある。富士山の夜明け前の色だ。
あの時は本当に素晴らしい朝日を見れた。
今日もそれと同等の物が見られる。はずだ。
次第に足が速まる。
富士山、キターーーー!!
いや、今までもチラチラ見えてたんですけどね。
まあ、せっかくなんで、ここまで写真は出し惜しみしました。
さあ、暗いからあんま写真は無いけど…
間ノ岳までもう一息、もうひとい……
あ……
なんと、間ノ岳山頂まであと10分弱…もう、そこに山頂が見えてるって所で朝日が…だいたい予定通り5時には着きそうだったのですが、
日の出が予報より10分程早かったみたい。
おう、富士山とのツーショットが俺のiPhone6では入らない
朝陽がさす間ノ岳。もうすぐそこ…だったのに…
そんなわけで…
これだけ美しい朝日はマジで富士山以来…
やっとこの言葉が俺の脳裏をよぎる
来てよかった
へとへとになって、ボロボロになって…正直、登っている時はもう、向う10年はこの山来たくねーな…とか思ってたんですよ。
でもやっぱり、これを…こんな景色をみてしまうと、またすぐに戻ってくるぜ…と、出来るかどうか分からない言葉が心に浮かんでしまう。
富士山の朝日も素晴らしかった。それに匹敵するこの朝日…でも、あの時の感動と全く違う感動が胸にあった。
どの山にもその山ごとの感動がある…この気持ちをなんか、うまく表現する言葉は無いものか…
この景色が、世界のどこかにある限り…きっとこの後、どんな人生が待ってても、私はまた山に挑み続けるだろう。
登山ってやっぱり素晴らしい。
今回の中二ポエム終了
そんなわけで、登頂成功しました。
なんと、日の出時に山頂に居たのは先行していた一人だけだった模様。
一人占め、うらやま…
とはいえ…
最終的にこの山頂にたどり着いたのは4人だけ。(だいぶ太陽上がってから後2人きたけど)少し出遅れたとはいえ、一人占め感ハンパ無い。
影富士ならぬ、影間ノ
農鳥岳の方を見る…(どれだろう?)
まあ、もうすこし時間的…そして、登山スキル的、体力的に余裕があれば白峰三山縦走と行きたかったんですが…
未熟な登山者は容赦なく怒鳴りつけるという、俺絶対殺すマン的な農鳥小屋の親父さんが恐ろしく…(まあ、実際いろいろ余裕が無く)
今日はここで広河原方面へ下山します。
ああ……、今から広河原まで下山するのが、しんどくてもうこ、こから帰るの嫌だ…
↑それはそれで死ぬよ
まあ、反省点は多く、宿題はいっぱい残った旅ではある。
でも、その宿題を全てこなせば、きっとまた新しい山への道が開けるはずだ。
俺は学んだ。
こなす事が楽しい宿題もある…って事を...
つづく