涸沢カール…カールとは氷河で削られたすり鉢状の地形…だったか…
いつ来てもスケールがデカくてヤバイ所に来たって思う。
前回来たときは未だ、雪が残ってたよな。
去年の夏山時期に来た涸沢カール↑
それにしても…
おお!大いなる穂高よ…ここまで来たのに、あなたは未だ私に姿すら見せてくれないのか……
と、バカな事をしているうちに、なんか、雨がちらついてきやがった。
台風が気になる所だが、小屋で天気が回復に向かってると小耳にはさんだし…
↑ホンマか?
昼過ぎにはもう、こんなにテントが…涸沢ヒュッテから撮った写真。
奥に見えるのは涸沢小屋ですね。
この人ら、皆、今晩、ここで越すつもりやで。大丈夫やろ。
↑フラグが酷え……
しかし、雨が降ってきたため、あまり外にいる訳にもいかん。
今日は、テントで大人しくしとくか…
そんなわけで、この日は、午後からテントにこもり詰読…俺ガイル12巻を読破…
↑おまえ、岳人の聖地で何やっとんねん。しかも12巻、未だ読んで無かったのかい!
いや、すっかり忘れてて…次の最終巻2巻同時発売が近いという情報を…
↑いや、世界一どうでもいい。
12巻は、そうですね。もう由比ヶ浜ちゃんが健気で…
↑いや、感想とかどうでもええわ!はよ、キャンプの話の続きやれや!
はい…そうこうしているうちに、辺りが暗くなってきました。
小雨ぱらつく程度ですが、雨なんで、ステラリッジの狭い前室で調理。暗くなる前に夕食タイムにしましょう。
↑お、あれだけ、山と食欲~、言っとったんやから、さぞ豪勢な山食を用意したんやな………
↑アルファ米と缶詰だけやないかーい!(もう分かってた)
いや、だって、テント泊セット2泊分入れたら、もう荷物が重くって…
↑そのくせ、ウイスキーとつまみを持って来てるのが腹立つ
失礼な。昼の残りのコンビニメロンパンも食ったわ!
↑…って、よく見たら、アルファ米ドライカレーやん!お前どんだけ、カレー食うとんねん!
そんなわけで、味気ない食事を終了…
これがね。結構辛いんですよ。ここ涸沢は未だレジャー気分のキャンプに来てる人が結構多くって…みんな食事に気合入ってる
みんな、それぞれに調理器具と材料を持ち寄って、ポトフとか、炒め物のとか作ってる。ヒュッテのテラスを通りかかれば、焼肉パーティーとかやってる…
こんな山奥にもパリピがいるのか…←いや、むしろこんな山奥にもボッチが…やな。この場合。
さすがに、これだけ味気ない食事をしてると、羨ましく感じる…
ふ。素直に羨ましいと思えるようになっただけ、ただのボッチから成長やな。←黙れ
べ、別に羨ましくなんか、無いんだからね!←正しいボッチの反応。
そんな食事を終了すると…
なんと、風で吹き飛ばされた雲の隙間から満点の星空。なんか、星空が見れた山行はすくなかったから、今回見れてうれしかった。
(相変わらず写真なし)
↑おい、風って…
で……
楽しいキャンプの話はここまでだ…
←楽しかったか?ラノベ読んで、貧しい食事食っただけやん。
時間は11時過ぎ
ジムビームの運んでくる、心地よい酔いに任せテントの中で寝袋にくるまってた私は、妙なもの音で目を覚ます。
妙な物音ではない。風がテントに打ち付けられる音だ。
うお…結構、風強くなってきたな…
天気、回復傾向ちゃうの?
直前に見た台風進路…いや、長野県とか、もう大丈夫やん。
↑あくまで、平地の天気はな。
きっと、今が一番、風が強い時間帯だろう。その内、収まるだろうきっと
↑いや、それフラグやで
いや、雨は降って無いし…、今回、風台風やし…
最悪、撤収は後回しにして、小屋に走れば、テント潰れても大丈夫やん…
↑いや、それもフラグやで
案の定、数分後に尋常じゃないレベルの雨が降ってくる。
当然のごとく、風がさらに強くなってくる…
あれ?これヤバくね?
この雨の中、テントのポールが折れたり、フライシートが飛ばされたりしたら、もう詰みやん…
↑だから言ってるやろ…
そして、風は強くなる一方…
11時半くらいには、何度か、テントの形が変わるんじゃねーか?ってくらいの強風が吹いた…
落ち着け…一先ず、今やる事を整理しろ。
とりあえず…テントが朝までもてば良いが、もし崩壊したり、飛ばされたりすることがあった時は、この雨の中、少し離れた小屋まで走らないとあかん。
とりあえず、靴は履いておこう。そして貴重品をまとめて置いて、荷物も可能な限りザックの中に入れて置く…
テントが潰れそうな風が吹いたら、効果があるのか分からんがとりあえず、中から手で押さえる。(ほんまに意味あるのか)
雨が少し弱まった隙にフライシートの様子を確認する…
その合間、合間で寝る…(寝られるかーい!!)
いや、もう深夜を回ると、辺りは完全に嵐…
いつテント倒れてもおかしくない風がゴーゴーと…
いや、テントはきちんと固定して張ったんですが、なんせまだ2回目のテント泊
↑おい…
どんな見落としがあるか、分かったものじゃありません。
とにかく、怖くって寝れなくって…
もう、風が吹いたら、ギャー
ポールが動いたら、ギャー…
泣きそうになりながら…
必死にテントを押えていました。
……
…
そんなこんなでフラフラになりながら、なんとかテントを押え続け
午前3時ごろ…相変わらず、雨が強くテントを叩きつけてはいたんですが、風がやんだ…
た……助かったんか?……
フライシートが飛ばされていない事を確認したうえで、ようやく、靴を脱ぎ、寝袋にくるまって寝る…
幸い、この日の夜はあまり寒くなかった。それがせめてもの救い。
↑この嵐を共に乗り切った勇者たち…一個テントが崩壊したとの話はありましたが、他には大きな被害がなかった模様…まあ、大事にならなくてよかった。
だが、3時過ぎればもう起きてくる奴らがいるのが山時間。
しばらくしたら、雨もやんだんだけど…
朝早い人達はもう、それぞれに出発準備をしている
朝陽が差し込むころには、うるさくってもうとてもテントで寝られる状態ではない。
(あまり他の登山者とは関わらない山行だったが、隣のテントの山ガール(アラサー)の3人組が夜遅く、そして朝早くからうるさくって…本当にテント場でのマナーって大事だなと思った)
↑その辺、寛容になれないから独身なんやで?
うるせえ…
結局、ほとんど寝ないまま、もそもそテントから這い出す…
今日から、天気は良くなるみたいだけど、まだ山の上は雲の中…
ああ。穂高よ…あなたはまだ、私の語りに応えてはくれないのか…
↑もう黙れ
うーん。少し様子見やな…今日の予定はそれから考えよう。
しかし、あれだけの風の中だったのに、フライシートのフックが一つ外れてただけで、あとは被害無し…
テントってスゲー。
……しかし、ひどい夜やった。
皆さんはちゃんと天気予報を見て、しかるべき判断に従ってテント泊してください。
本当に、素人がやったらダメなテント泊でした。本当に反省してます。
しかし、筆者は全く分かっていなかった…。この旅の本当の苦行は実はこの日から始まるのだ…
↑え?これよりひどくなるの?
つづく