雷鳥さんですよー。親子連れですよー。(2枚目)
通りがかりに、おじさんが「いますよ。いますよ」って教えてくれました。
高山で雷鳥遭遇率3打数2安打。
その時「天気悪く無いのに、雷鳥が出てくるって珍しいですよねー」
とか、のんきに言ってたんですが……
天気が洒落にならなく…
もう天気がアカン……
そして時間は北岳山頂から1時間弱ってのは地図で見てたのですが
想像以上のこの急な下り坂…
ちょっと下ったら北岳山荘に着くものだと思ってた…
何?この急な下り坂…登頂で弱った足にガンガンと容赦なく襲い掛かる!
↑等高線はちゃんと見ろ
アカン…完全に雲に飲まれた。
まあ、なんとか十メートルくらいは視界があるから進めるのだけど…
こんな道しるべだけが本当に命綱
とにかく早く小屋に着かないと。疲労がピークの足を我慢して、なんとか歩く。
そして気付く…前の道しるべからもう、20分以上歩いてね?俺
弱ってて、ペースダウンしてるだけか?
あるいは…通り過ぎた……?
やべえぞ…
通り過ぎてたら、間ノ岳の山頂まででも1時間半…
その倍くらい向こうの農鳥小屋にそんな時間に行ったら、
かの名物親父に確実に怒られる。
いや、それ以前に、そんな体力もうない!
死ぬぞ…マジに…
慌てて地図を開く。
そして、地図の該当部分を良く見ると……
地図「稜線は道が入り組んでいてわかりにくいので、霧が出ている時は注意」
先に言ってよー←言ってた。お前がバカなけ。
とりあえず、困っていると、ちょうど進行方向から人が歩いてきた。
なんか「環境省」と書いてるビブス的なものを羽織っているので
おそらくは山小屋の人かと思う。
不安から襲る襲る道を聞いてみると
北岳山荘へはこの方向で合ってるとの事。
どの道通っても大丈夫ですよとのこと
それを聞いてようやく一安心。
そして…
到着。これは少し霧が晴れてからの写真。
着いてみたら霧が出ていたところで見落とすような建物ではない
良かったー。けど、初めてくるところやし結構怖かったな……いや、それ以前に……
足が……無理して歩いた足が……。これはもう、あかんな……
受付で登山カードを書いてると、受付してたお兄さんが無線で話してた。
無線の先に言る人はどうやら、八本歯のコル(帰りに通る)の付近で急病人が出てそれを見に行った人らしい。
病人の体調は大丈夫だとか無線の向こうの声が聞こえた。
方角的に、さっきすれ違った人かな?と思ってると
お兄さんが、無線の相手に最後に一言
「ああ、お前がさっき、言ってた人だと思うけど、ちゃんとこっちに到着してるから」
………さて、誰の事を話しているのやら。
手続きが終わり、ようやく、山小屋の一部屋に入る。
平日だし、台風開けだし、布団は一人一枚で行けそう。まあ、満室ではあったが。
こんだけ、曇ってたのに、まだ暑い。
恐ろしい量の汗を吸った、服を着替え、汗が引いてきた所でなんとか落ち着く。
しかし、足が痛くてなかなか動けない。
ああ…やっぱ北岳を舐めてたな。
っていうか、これはもう一回北岳登るのは無理だな…
予備日とか何考えてんだ?
↑お前がな。
しかなしなあ
稜線の山小屋には遅くても3時には着いておけっていろんなところに書いてあったから
こちとら、かなり頑張って広河原から歩いたのに
5時過ぎてもトボトボ歩いて到着する人も結構いた
まあ事前に到着が遅れると連絡してたのだろうが…
おっと話を戻そう
今日の体力を鑑みた上での明日の予定
明日まで休めばなんとか、間ノ岳まで行けるだろう。あとは何とか足を引きずって広河原まで降りて…
予定より1日早くなるが家に帰って休もう。
このクソ暑い中もう一日山小屋泊ってその次の日、下山してその次の日仕事とか、流石に無理や…
まあ、家に帰るまでが登山だからね
↑黙れ
腹をくくれば後は、のんびりできるのが山小屋の良い所。
残念ながら、雲が多くて、夕日も星空も今一つだったのだけど
南アルプスの稜線の夕暮れの景色をたっぷり堪能。
飯を食べて、ゆっくりと布団で眠りについた。
んで、今回俺は学んだ。
登山地図は正しい知識の元、ちゃんと読んどかないとひどい目に合うって事を…
つづく