やまねこ登山録~人生詰んでる人が富士山頂上を目指すだけの話のその後~

仕事(ブラック)にもプライベート(独身ボッチ)にも負けず…登山素人ながら富士山に登り終え、その後の登山日記。まだ見ぬ絶景とネコを求めて、関西を中心にふらふらといろんな所へ行っています

南アルプス縦走記 第5章 襲い掛かる

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雷鳥さんですよー。親子連れですよー。(2枚目)

通りがかりに、おじさんが「いますよ。いますよ」って教えてくれました。

ここなちゃんも北岳雷鳥見たがってましたね。

高山で雷鳥遭遇率3打数2安打。

その時「天気悪く無いのに、雷鳥が出てくるって珍しいですよねー」

とか、のんきに言ってたんですが……

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なんか、雷鳥雷鳥っぽく…

天気が洒落にならなく…

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もう天気がアカン……

そして時間は北岳山頂から1時間弱ってのは地図で見てたのですが

想像以上のこの急な下り坂…

ちょっと下ったら北岳山荘に着くものだと思ってた…

何?この急な下り坂…登頂で弱った足にガンガンと容赦なく襲い掛かる!

↑等高線はちゃんと見ろ

 

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アカン…完全に雲に飲まれた。

まあ、なんとか十メートルくらいは視界があるから進めるのだけど…

こんな道しるべだけが本当に命綱

 

とにかく早く小屋に着かないと。疲労がピークの足を我慢して、なんとか歩く。

そして気付く…前の道しるべからもう、20分以上歩いてね?俺

 

弱ってて、ペースダウンしてるだけか?

あるいは…通り過ぎた……?

やべえぞ…

通り過ぎてたら、間ノ岳の山頂まででも1時間半…

その倍くらい向こうの農鳥小屋にそんな時間に行ったら、

かの名物親父に確実に怒られる。

 

いや、それ以前に、そんな体力もうない!

まさか南アルプスの稜線でビバークとか……

死ぬぞ…マジに…

 

 

慌てて地図を開く。

そして、地図の該当部分を良く見ると……

地図「稜線は道が入り組んでいてわかりにくいので、霧が出ている時は注意」

 

先に言ってよー←言ってた。お前がバカなけ。

 

とりあえず、困っていると、ちょうど進行方向から人が歩いてきた。

なんか「環境省」と書いてるビブス的なものを羽織っているので

おそらくは山小屋の人かと思う。

 

不安から襲る襲る道を聞いてみると

北岳山荘へはこの方向で合ってるとの事。

どの道通っても大丈夫ですよとのこと

 

それを聞いてようやく一安心。

そして…

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到着。これは少し霧が晴れてからの写真。

着いてみたら霧が出ていたところで見落とすような建物ではない

良かったー。けど、初めてくるところやし結構怖かったな……いや、それ以前に……

 

足が……無理して歩いた足が……。これはもう、あかんな……

 

受付で登山カードを書いてると、受付してたお兄さんが無線で話してた。

無線の先に言る人はどうやら、八本歯のコル(帰りに通る)の付近で急病人が出てそれを見に行った人らしい。

病人の体調は大丈夫だとか無線の向こうの声が聞こえた。

方角的に、さっきすれ違った人かな?と思ってると

お兄さんが、無線の相手に最後に一言

「ああ、お前がさっき、言ってた人だと思うけど、ちゃんとこっちに到着してるから」

 

………さて、誰の事を話しているのやら。

 

手続きが終わり、ようやく、山小屋の一部屋に入る。

平日だし、台風開けだし、布団は一人一枚で行けそう。まあ、満室ではあったが。

こんだけ、曇ってたのに、まだ暑い。

恐ろしい量の汗を吸った、服を着替え、汗が引いてきた所でなんとか落ち着く。

しかし、足が痛くてなかなか動けない。

 

ああ…やっぱ北岳を舐めてたな。

っていうか、これはもう一回北岳登るのは無理だな…

予備日とか何考えてんだ?

↑お前がな。

 

しかなしなあ

稜線の山小屋には遅くても3時には着いておけっていろんなところに書いてあったから

こちとら、かなり頑張って広河原から歩いたのに

5時過ぎてもトボトボ歩いて到着する人も結構いた

まあ事前に到着が遅れると連絡してたのだろうが…

 

おっと話を戻そう

 

今日の体力を鑑みた上での明日の予定

明日まで休めばなんとか、間ノ岳まで行けるだろう。あとは何とか足を引きずって広河原まで降りて…

予定より1日早くなるが家に帰って休もう。

このクソ暑い中もう一日山小屋泊ってその次の日、下山してその次の日仕事とか、流石に無理や…

 

まあ、家に帰るまでが登山だからね

↑黙れ

 

腹をくくれば後は、のんびりできるのが山小屋の良い所。

残念ながら、雲が多くて、夕日も星空も今一つだったのだけど

南アルプスの稜線の夕暮れの景色をたっぷり堪能。

飯を食べて、ゆっくりと布団で眠りについた。

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んで、今回俺は学んだ。

登山地図は正しい知識の元、ちゃんと読んどかないとひどい目に合うって事を…

 

つづく