やまねこ登山録~人生詰んでる人が富士山頂上を目指すだけの話のその後~

仕事(ブラック)にもプライベート(独身ボッチ)にも負けず…登山素人ながら富士山に登り終え、その後の登山日記。まだ見ぬ絶景とネコを求めて、関西を中心にふらふらといろんな所へ行っています

立山縦走記5 2度目の山頂アタック…だから山は素晴らしい

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さっきみた夕日の後ろっかわ、

いや、お月様が笠被ってますやん…

うーむ…天気大丈夫かなあ…

あ、この後、また雲が出てきて

星は見えませんでした

 

 

そんなこんなで、翌日朝4時前…5時半のご来光に向けて出発する

相変わらず、私のスマホでは暗がりで撮影は出来なかったんですが…

東の空がぼんやりすでに、僅かだが明るくなっていて

(それでもまだ、真っ暗ですよ)

山頂の影はしっかりと見えている

天気は大丈夫だ

 

準備体操をしていると、室堂から登ってきた数人の登山者が追い越していく

この人達のヘッドライトの明かりを辿っていったおかげで、かなり心強かった。平日で(時間的には土曜なんだけどね)人が少なかったから本当に感謝です

繰り返しますが、一人登山は危険です。はい。

 

ヘッドライトの明かり、それだけ頼りに…(←もういい

 

自分もヘッドライトの明かりをつけて、いよいよ真っ暗な中の崖登りが始まる

 

これが、ハンパ無い!!

 

真っ暗で、明るい時には比較的みやすかった、いわゆる「踏み跡」が全く分からない

すぐにどっちに進めばいいかわからなくなる

(まあ、ここは頂上が見えてる一本の坂道なんで、左右に踏み外し(滑落して死にます)さえしなければ、迷子になる心配は無いんですが)

慎重に歩けるルートをヘッドライトで確認しながら登っていく

穂高に行った時に買った、レイングローブが大活躍

手で確保を補助するだけで、どれだけ体が安定するか…

岩場には必須ですよ。これ

 

そして、これは昼間から解っていた事だが、やはりこの急坂…

普通にしんどい!

前を行く人のヘッドライトがまだまだかなり高いところにある…

まだまだ時間はかかるなあ(富士山の時も似たような事思った)

暗さの不安、道の不確かさ、その他もろもろのことに集中力は常に全開…体力が容赦なく削られていく

 

それでも一歩、一歩慎重に…慎重に…時間を使って…

 

難易度は富士山の夜行登山の比じゃありません

高標高からくる息切れに何度も足を止め眠さと疲労と寒さと、上に書いた不安と戦いながら、とにかく一歩一歩足を出す…

 

そして…

 

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見えた!雄山頂上の社務所的なやつ…

なんとか、無事着いたようです…時間はたっぷり使ったつもりですが、意外と1時間と標準タイムで登ってこれました

 

間に合ったぞ、こんちくしょー!

(この、ちくしょうはアホな事した自分に対してですね)

 

と、今回は、マジで声を出してしまった…

先に登ってきてたお兄さんに「お疲れ様でした」

と、苦笑しながら言わるる

慌てて咳払いをして「どうも」と返す(コミュ障乙)

 

ゼイゼイと息をつきながら、件のベンチに腰を下ろす

人は未だ、数名しかいない

最終的にも20人にもならなかったんじゃないかな

まさに、素晴らしき平日登山

 

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ちょっと不鮮明なんだけど…

朝、東の空に沈む雲海…暗く、静か、そして美しい…

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時間と共に山が少しずつ山が色をなしてくる

残念だけど、この雲の量では太陽は…

でも、後悔も何もマイナスな気持ちはありません

今、この場に自分がいる。それだけで、充分満足

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一緒にお祓いを受けた人の中の一人かな…ほかに写真無くって…ごめんなさい

雄山頂上のお社…参拝料500円でここに入れて、お祓いをしてくれる。結構有名ですよね

ご来光の時刻に合わせて、朝一からやってるらしい…

折角だからと、行ってみる

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お祓いを受ける…

もう少しマシな人生に…(もういっか。今回はこういうネタ

旅の安全を神主?さんが祈ってくれたらしい

まだまだ危険な場所が続くってさ

祝詞を読み上げ、太鼓の音で厳かな雰囲気になる

何より、この絶景…

 

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↑これが、木のベンチ

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最後にお神酒を一口のみ…

宗教的な事は良く解らないけど

神様の存在を感じるってこういう時なんだろうなって思う

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お祓いが終わるころには、辺りはすっかり明るくなってきた

(太陽はやっぱり無理でしたが)

雲は次第に晴れて室堂がいい感じに姿を現す

夜行登山のことも含めて

仕事に、人間関係に、つまんない事に悩んでいた自分がどうでも良くなってくる瞬間

これが、登山の醍醐味だったりする

雲と共に、心のモヤモヤも晴れてくるって奴ですな

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そして…我が先に続くのは、

穂高の時、死ぬほど見たかった、本当に見たかった、見事なる岩の稜線……

 

朝の光に映えるこの山々、もうワクワクしかありません!

 

さあ、ただいまより、立山の縦走を開始する!!